今日のニュース内容は「このモデルは、Googleの高度なAI機能とほぼリアルタイムのサイバーセキュリティ知識およびツールを組み合わせることで、インシデントの根本原因分析、脅威分析、脆弱性の影響理解など、主要なサイバーセキュリティ業務で優れた性能を発揮します。」です。
出典：タイトル「Googleがサイバーセキュリティ特化のAIモデル「Sec-Gemini v1」を発表」
GoogleのAIチャットボット「Gemini」の高度な機能とサイバーセキュリティの知識およびツールを組み合わせた実験的サイバーセキュリティモデル「Sec-Gemini v1」が2025年4月4日に発表されました。GoogleはSec-Gemini v1を研究目的で無料提供することで、サイバーセキュリテコミュニティ全体での強力な連携と防御力の向上を目指しています。
➡ https://gigazine.net/news/20250407-sec-gemini/
発表の概要など、主だったポイントに紹介しておきます。
発表の概要:
- Googleは2025年4月4日（米国時間）、サイバーセキュリティの防御を強化するために設計された実験的なAIモデル「Sec-Gemini v1」を発表しました。
- このモデルは、GoogleのAIモデル「Gemini」の高度な機能と、リアルタイムのサイバーセキュリティインテリジェンスおよびツールを組み合わせたものです。
- サイバーセキュリティにおける攻撃者と防御側の非対称性（攻撃者は一つの脆弱性を突けば良いのに対し、防御側はあらゆる脅威を防ぐ必要がある）を解消し、防御側を支援することを目的としています。
Sec-Gemini v1の主な特徴と機能:
- 高度な脅威分析: リアルタイムの脅威インテリジェンスを活用し、高度な脅威分析を可能にします。
- インシデントの根本原因分析: インシデント発生時の根本原因を迅速かつ正確に特定するのに役立ちます。
- 脆弱性の影響評価: 脆弱性がシステムに与える影響をより深く理解し、優先順位付けを支援します。
- 脅威アクターの特定と分析: 既知の脅威アクターを特定し、そのプロファイル、関連する脆弱性、リスク評価などの詳細な情報を提供します。
- 複数の情報源との統合: Google Threat Intelligence (GTI)、Open Source Vulnerabilities (OSV) データベース、Mandiant Threat Intelligenceなどの豊富なデータソースと統合されています。
- ベンチマークでの高い性能: 主要なサイバーセキュリティベンチマーク（CTI-MCQで11%以上、CTI-RCMで10.5%以上の性能向上）で他のモデルを上回る性能を示しています。
- 自然言語による操作: 自然言語での質問応答が可能で、セキュリティ専門家がより直感的に情報を取得し、分析を進めることができます。
早期アクセス:
- 現在、Sec-Gemini v1は研究目的で、特定の組織、機関、専門家、NGOに無償で提供されています。
- Googleは、早期アクセスを通じてフィードバックを収集し、モデルの改善を図るとともに、サイバーセキュリティコミュニティとの連携を強化したいと考えています。
Googleの狙い:
- AIを活用することで、サイバーセキュリティ専門家の負担を軽減し、より効率的かつ効果的な脅威対応を支援することを目指しています。
- サイバーセキュリティ分野におけるAIの可能性を追求し、防御側の能力を向上させることで、より安全なデジタル環境の実現に貢献したいと考えています。
このニュースは、AIがサイバーセキュリティの分野に革新をもたらす可能性を示すものとして、注目されています。 |
